呼吸器疾患

こんな症状がありませんか

  • 寝ている時にいびきがひどい・息が止まると言われた
  • 痰に血が混じる
  • 胸が痛い
  • 咳や痰 (長引く風邪症状は特に注意が必要)
  • 咳をするとゼーゼー言う
  • 胸のレントゲンで影があると言われた
  • 歩いたり階段を上がるときに息がきれる

当てはまる場合、呼吸器疾患の可能性
がございます。

  • じんましんが出る
  • 息がしづらい
  • 鼻炎
  • 口内炎ができる
  • 喘息
  • 咳やくしゃみが続く

当てはまる場合、アレルギー疾患の可能性
がございます。

呼吸器疾患

咳、痰、息切れなどの呼吸器症状、胸部画像異常のある方は気軽にご相談ください。長く続く咳(咳喘息など)、ぜん息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、非結核性抗酸菌症、 間質性肺炎などの呼吸器疾患を専門的に診断治療させていただきます。特にCOPD・ぜん息は、久留米大学病院 呼吸器内科で臨床と研究に携わってきました。気管支拡張剤や吸入ステロイド薬など吸入剤治療が中心です。 当院では多くの種類の吸入器を使用可能であり、患者さま個人に合わせた投薬を考えていきます。

ー 当院での取り組み ー

当院は呼吸器疾患の診断治療に精通したスタッフがそろっており、皆さんの期待に応えるべくできる限り咳嗽の原因を確定し治療を行ってまいります。

咳嗽・喀痰
どんな病気?

咳嗽は患者さんが医療機関を受診する最も多い訴えの一つです。 咳をすると体力が奪われ、生活の質が著しく低下します。また感染症、ぜん息(咳喘息)・COPD、アトピー性咳嗽、副鼻腔炎、胃食道逆流症、感染後咳嗽、薬剤による咳など考えられます。そのため原因を確定し、対処する必要があります。

症状

咳は大変つらい症状の一つで、患者さんのQOLを大きく低下させてしまう症状です。1~2週間も続くと、体力も消耗し、患者さんによっては肋骨にヒビがはいってしまうこともあります。 咳はほぼ全ての肺の病気で出現し、加えて肺以外(心臓、食道、鼻、喉など)が原因でも生じます。

原因

急性咳嗽(3週間未満)の原因の多くは感冒を含む気道感染症であり、慢性咳嗽(8週間以上)では感染症が原因となることはまれです。 急性咳嗽の原因は多岐にわたりますが、頻度が最も高いのはウイルス性普通感冒であり、 遷延性慢性(3週間以上8週間未満)咳嗽では咳喘息、アトピー性咳嗽、胃食道逆流、感染後咳嗽など多く見られます。

治療方法

咳嗽の原因疾患に対する治療を行います。咳の原因は多岐にわたるため、その治療も非常に多岐にわたります。当院では慢性咳嗽の原因精査を行い、それにあった治療を行います。 長年、咳で悩まされている方々にも、少しでも助けになるかもしれません。まずは、ご相談ください。

気管支喘息
どんな病気?

気管支喘息は、急に空気の通り道となる気管支が狭くなってしまい、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」し始めて呼吸が苦しくなる状態(いわゆる発作)を繰り返す病気です。 気管支喘息では、気管支に慢性的な炎症が起こっていることが分かっています。

症状

のどが「ゼーゼー、ヒューヒュー」いう喘鳴、呼吸困難、発作性の激しい咳、痰、急に動けなくなる、胸の痛み、動悸、息切れ、背中の張り、空咳などがあります。

症状のチェック

原因

風邪などの感染症やダニ・ペットの毛など(吸入タイプのアレルゲン)天候や大気汚染、受動喫煙、激しい運動、カビ、ストレスなど、原因は様々です。

治療方法

喘息の治療は、4つのステップに分かれています。治療の開始時に、喘息症状と治療状況を総合してどの治療ステップかが決定されます。喘息は気道炎症がもととなっているため、吸入ステロイド薬(吸入薬)が基本治療となっています。当院は、患者さんにあった吸入薬を多数用意しています。
吸入治療薬などでコントロールが難しい時は、生物学的製剤治療法もあります。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)
どんな病気?

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、主に長期間の喫煙などによって引き起こされる、「肺の生活習慣病」です。本来の肺構造が破壊されて空気がたまってしまい、うまく息が吐けなくなります。日本で男性死因の第8位であり、高齢者の割合が多いです。簡単な質問表などでCOPD疑えます。COPDは、生活の質を下げるためうつ病、食欲不振など多く合併します。

症状

COPDの症状は主に「息苦しさ」です。息苦しさ以外にも、咳、痰といった症状も現れます。

症状のチェック

原因

COPDの90%以上は喫煙が原因と言われています。
しかし、たばこを吸っている人がすべてなる病気ではありません。喫煙に遺伝的要素が重なって発症する場合もあります。また、大気汚染や生活環境が原因になることもあります。

治療方法

禁煙が治療の基本です。増悪をさけるにはインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチン接種が勧められます。薬物療法の中心は気管支拡張薬(吸入薬)などです。低酸素血症が進行してしまった場合には在宅酸素療法が導入されることもあります。

肺癌
どんな病気?

肺がんは、肺に発生する悪性腫瘍で肺そのものから発生したものを原発性肺がんといい、通常肺がんといえば原発性肺がんを指します。一方、他の臓器から発生し、肺に転移したものを転移性肺がん、または、肺転移と呼びます。日本人の2人にひとりががんになるといわれる時代です。年間約8万人が肺がんになり7万人が死亡する、がんの中で最も死亡数が多い病気です。

症状

肺がんに特徴的な症状はありません。特に、せき、たん、倦怠感(だるさ)、体重減少、胸痛などさまざまですが、これらの症状はほかの呼吸器の病気でもみられます。一方、血痰は肺がんの可能性が高く、速やかに専門病院受診をお勧めします。日本人で最も多いのは無症状です。

原因

肺がんの原因の70%はタバコですが、その他に受動喫煙、環境、食生活、放射線、薬品が挙げられます。

治療方法

肺がんの検査には、胸部レントゲン、CT、PET、気管支鏡検査などがあります。
まずは、かかりつけ医で胸部レントゲンを勧めます。
肺がんは、極めて進行が早く、発見された時にはすでに転移している場合が多い小細胞がんと、小細胞がんほど早く進行しない非小細胞がんでは、治療法が異なります。専門医にお尋ねください。

アレルギー疾患

私たちの体には、細菌・ウィルス・寄生虫などの感染性微生物や異物などから、身を守るための「免疫」という仕組みがそなわっています。この免疫の働きが、現代文明による環境やライフサイクルの変化によって異常を起こし、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状を起こしてしまう状態が「アレルギー」です。
アレルギー疾患
  • 食物アレルギー
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)
  • アレルギー性結膜炎
  • 気管支喘息(ぜんそく)
  • 薬剤、昆虫アレルギー など

症状・経過とも多様な疾患が含まれます。

アレルゲン
(アレルギーの原因となる物質)
  • 花粉
  • ダニ、ハウスダスト
  • 食物
  • 薬物 など

私たちの身のまわりには多くの種類のアレルゲンがあります。どのアレルゲンに反応するかは人それぞれです。

ー アレルギーの仕組み ー

アレルゲンが侵入
アレルゲンが侵入

アレルゲンが体内に入る。

IgE抗体ができる
IgE抗体ができる

アレルゲンをやっつけようと IgE(アイジーイー)抗体がつくりだされる。

マスト細胞とIgE抗体
マスト細胞とIgE抗体

IgE抗体は、皮膚や粘膜に多くあるマスト細胞の表面に張りめぐらされる。

アレルゲンの再侵入
アレルゲンの再侵入

再びアレルゲンが侵入してきて、このIgE抗体のアンテナにひっかかり結合する。

アレルゲンの再侵入
ヒスタミンの放出

マスト細胞の中につまっているヒスタミンなどの化学物質が一気に放出される。

アレルゲンの再侵入
発症

ヒスタミンなどが一気に放出される事によりかゆみなどの症状があらわれてくる。

舌下免疫療法

スギ花粉症やダニ抗原によるアレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、減感作療法(アレルゲン免疫療法)があります。
アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。主には、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニ抗原によるアレルギー性鼻炎と確定診断された患者さんが治療を受けることができます。成人や小児も治療適応です。
期待できる効果
症状を
治す・和らげる
長期的に
症状をおさえる
治療薬の減量
金銭面も
おさえられる
服用方法

スギ花粉症治療薬(シダキュア)とダニ抗原によるアレルギー性鼻炎治療薬(ミティキュア)を舌の下に置き、おくすりごとに定められた時間保持したあと、飲み込みます。その後5分間はうがい・飲食を控えます。詳細は、診察時にご説明いたします。

服用期間

1日1回、少量の治療薬から服用をはじめ、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。初めての服用は、医療機関で医師の監督のもと行い、服用後は少なくとも30分間経過観察が必要です。2日目からは自宅で服用します。

副作用
主な副作用…
口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、異常感・唇の腫れ・喉(のど)の刺激感、不快感・耳のかゆみなど
重大な副作用…
アナフィラキシー、ショック
受けられない方
  • 対象のアレルギー(スギ花粉症、ダニ)ではない方
  • 重い気管支喘息の方
  • 治療薬でショックを起こった方 など
詳しくは、お気軽にご相談ください。
注意が必要な方
  • アレルゲンを使った治療や検査によってアレルギー症状をおこしたことがある方
  • 気管支喘息の方
  • 65歳以上の方
  • 妊婦の方、授乳中の方
  • 抜歯後や口の中の術後、または口の中に傷や炎症などがある方
  • 重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症がある方
  • 他に服用中のおくすりがある方(非選択的β遮断薬、三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻 害薬<MAOIなど>)
  • 全身性ステロイド薬の投与を受けている方
  • 対象以外のアレルゲンに対しても反応性が高い方
  • 悪性腫瘍、又は免疫系に影響を及ぼす全身性疾患を伴う患者
    (例えば自己免疫疾患、免疫複合体疾患、又は免疫不全症等)